KDDIが新料金プラン、最安値とトッピング

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KDDIが他社対抗の新ブランド「povo on au」などを発表し、政府から値下げを要求されていた携帯3社の料金プランが出揃いました。povoは、NTTドコモの「ahamo」、ソフトバンクの「SoftBank on LINE」より500円安い月額2480円(税別、以下同)とした点が特徴。高橋誠社長も「3キャリアで最安値を出していきたいと思った」ということで、後出しを生かして他社より安い料金を演出しました。

低価格を実現したのは、NTTドコモのahamoと同様、オンライン専用ブランドとして、契約や各種変更、サポートを全てオンラインにしたこと。現状、ショップに来てもオンラインに誘導する方針のようですが、細かい運用はこれから決めるそうです。いずれにしても、オンライン専用にしたことでコストを削減。さらに、「20代未満の6割以上が10分未満の音声通話しか使わない」(髙橋社長)ことから、音声定額を省きました。他社は、「5分間の国内通話かけ放題」が付いていますが、通話しないもしくはLINE通話などを使う、といった人なら500円安くなるというのはメリットでしょう。

機能と自由に「トッピング」として追加できるのが特徴

KDDIは昨年10月に、シンガポールのMVNOであるCircles.Lifeとの提携を発表。同社はベースの通信サービスに対してアドオンで機能を追加できる点が特徴で、Webやスマホアプリから簡単に追加、削除ができるなどの特徴があるそうです。KDDIではこうしたUXを取り入れて、新たにMVNOを作っていく計画でした。しかし、政府の要求とそれにともなう社会的な動きに加え、ドコモがahamoを作ったことでauとして対抗する必要があると判断。急遽au内のブランドとして構築したようです。

アプリのUIやUXはCIRLES.LIFEのノウハウを活用

実際、povoの5G対応は今夏の予定となっていますが、これはUQモバイルの5G対応とも同じタイミングです。povoは、「エリアや最大速度はauと同等のサービス品質」としつつ、「設備構成が一部異なる」としています。そのため、「5Gの構成を一部いじらなくてはならないので夏までかかる」そうですが、これはUQモバイルの設備を利用しているからと考えるとスッキリします。そのため、両ブランドの5G対応が夏になる、ということなのかもしれません。

ちなみに髙橋社長は、5Gはauブランド、4GはUQブランドというすみ分けを明言していましたが、ドコモがahamoをリリースするなど、4Gと5Gを区別しない方向になり、さらにスローガンの「みんなの5G」にそぐわないと判断。「正直言って悩んでいた」という髙橋社長ですが、povoもUQも5Gに対応することにしたそうです。なお、auは「サブブランド」という位置づけはしていませんが、これによってau、UQモバイル、そしてオンライン専用のpovoという3ブランドとなります。

さて、povoの特徴が「トッピング」です。ピザやカレーライスに具材を追加するように、機能を追加できます。最初に用意されたのが24時間データ使い放題(200円/24時間)、データ追加1GB(500円/1GB)、5分以内通話かけ放題(500円/月)、通話かけ放題(1500円/月)の4種類。いずれもアプリから簡単に設定し、廃止も自由にできます。今後、様々なトッピングを追加していく予定だとしています。髙橋社長は「トッピングはスゴく気に入っていて、色んなコンテンツをやっている人がトッピングに混ぜて欲しいと、次々とメールが来ている」と語ります。

例えば、スポーツ動画配信サービスであれば「今日だけ、この試合を見たい」という場合にトッピングで追加する、といった例もあるでしょう。こうした各種サービスとの組み合わせは「アイデアがふんだんにありそう」と髙橋社長も期待を寄せます。コンテンツだけでなく、クーポンなどのコマースでの分野も組み合わせられるかも、と髙橋社長。

今回の新料金プランの発端は、管首相をはじめとする政府からの要求によるものでした。髙橋社長は、「いろいろと(政治的な)お話しがあったのは報道の通りだが、ドコモがahamoを出してきて、社内が非常に盛り上がった」と言います。

その背景にあるのは、第二電電から続くNTTへの強い対抗意識です。「NTTとどう戦っていくかは我々の歴史。(ahamoの)ああいう料金、メニューを出したときに、どう差別化するか盛り上がった。単純に料金を合わせるのではなく、2480円という最安値にトッピングを加えた」(髙橋社長)。このトッピングに様々な機能を組み合わせることで様々なニーズに応え、差別化を図っていきたい考えです。

さらに、auの大容量プランは「使い放題MAX 5G」「使い放題MAX 4G」としてリニューアル。月額6580円でスマホ無制限、テザリング・海外ローミング30GBというプランとなります。4G/5Gの違いで料金差はなく、povoにはなかった家族割で2回線なら500円引き、3回線なら1000円引きニナリ、さらにauスマートバリューによって1000円引きが適用可能。加えて、新たにau PAYカードを支払いに設定することで100円引きになります。利用量が3GB以下なら1500円引きになります。

料金プラン1GB3GB無制限
5Gギガホ プレミア(ドコモ)5,1505,1506,650
メリハリ無制限(ソフトバンク)5,0805,0806,580
使い放題MAX 5G(au)5,0805,0806,580
大容量プラン比較。各種割引は除く

小中容量のUQモバイルは、すでに発表されていた「スマホプランV」は廃止され、「くりこしプラン」としてS/M/Lの3コースが登場しました。ワイモバイル対抗となる新プランは、容量が3GB、15GB、25GBとなり、それぞれ月額1480円、2480円、3480円となります。従来プランに対して500円の値下げと、M/Lでは5GBの容量増。通話定額がないためワイモバイルよりも安くなりますが、それでもM/Lはワイモバイルよりも5GBずつ多く、さらに余った容量が翌月に繰り越せるため、利用頻度に差があるユーザーも使いやすくなっています。これにはワイモバイルも対抗してくる可能性がありそうです。

料金プラン1GB3GB10GB15GB20GB25GB
ahamo(ドコモ)2,9802,9802,9802,9802,980 
はじめてスマホプラン(ドコモ)1,650     
SoftBank on LINE(ソフトバンク)2,9802,9802,9802,9802,980 
シンプルL(ワイモバイル)3,7803,7803,7803,7803,780 
シンプルM(ワイモバイル)2,9802,9802,980   
シンプルS(ワイモバイル)1,9801,980    
povo(au)2,9802,9802,9802,9802,980 
くりこしプランL(UQモバイル)3,4803,4803,4803,4803,4803,480
くりこしプランM(UQモバイル)2,4802,4802,4802,480  
くりこしプランS(UQモバイル)1,4801,480    

総務省は、「電気通信サービスに係る内外価格差に関する調査」(2020年6月 PDF)として、海外(米英独仏韓国)に比べて通信料金が高止まりしていると主張していましたが、各社の新料金プラン、特に20GBプランで考えれば、6カ国の中でもかなり安くなっています。5G対応で考えれば最安に近いレベルです。

当然、「業績への影響はある」(髙橋社長)のですが、「しっかりとモーメンタムを保って、コストを下げられるところは下げて、成長分野のライフデザイン、ビジネスの分野が伸びているのでリカバーしながら持続的成長を目指す」と髙橋社長。au PAYカード支払いによる割引は、ドコモ対抗に加えて、au PAYカードの利用拡大に繋げる狙いもあるでしょう。5Gに対する多額の設備投資と両立させながら、値下げの要望に応え、さらに持続的成長を目指す、難しい舵取りが求められています。

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