ドコモの新料金プランは、新ブランドか

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12月3日、NTTドコモが新料金プラン「ahamo」を発表しました。月額2980円で20GBのデータ容量と5分間の通話無料、さらに海外ローミングまで付属しており、かなり安価なプランとなっています。

井伊基之・ドコモ新社長
就任後最初の発表会に登場した井伊基之・ドコモ新社長

会見の様子は以下のツイートにまとめています。

プランとしてはいいものでしょう。20代の若手が検討し、20代をターゲットにしたというプランは、全て契約や様々な手続きが全てWebで完結し、ショップでのサポートもないという割り切ったもの。その代わり、2980円(+ユニバーサルサービス料)で20GBと分かりやすいものとなっています。

問題は、これが「料金プラン」という点です。会見に登場した井伊基之・ドコモ新社長は繰り返し「サブブランドではない」と強調。あくまで料金プランのひとつであることを指摘していました。

その背景には、携帯料金値下げにやけに熱心な管首相と武田総務大臣の存在が見え隠れします。携帯料金値下げでは、KDDIとソフトバンクがそれぞれUQモバイル、ワイモバイルというサブブランドでの20GBプランを発表。当初は好意的な見方を示した武田総務大臣が、すぐに前言を翻して「メインブランドの価格を下げる」ことを要求していました。

ドコモの前社長である吉澤和弘氏は、サブブランドは作らないことを主張していました。今回のプランは1年ほど前から検討していたとのことで、当初は料金プランとしての検討だったのかもしれません。恐らく、NTTのドコモ買収を機にNTT側からサブブランド化が求められ、買収後にサブブランドとしてahamoを立ち上げる計画だったのでしょう。

ところが、この総務大臣の発言で、急遽方針を転換したとみられます。井伊社長は、もちろん認めていません。「政府の要請と言うより、切実な競争戦略上の打ち手」と説明しますが、会見中も「ブランド」という表現が散見され、ドコモ色を薄めた動画など、「サブブランド」としても成立します。何より、既存のドコモユーザーが「システムが間に合わず」(井伊社長)、当初はMNPでしか移行できないという点も、そのつもりで設計していたのを急に変更したということが伺えます。

フォトセッション
フォトセッション

上記フォトセッションで井伊社長が持っているパネル。「わかりやすい1プラン!」とありますが、”料金プランであれば”、1プランなのは当然です。料金プランの「ギガホ」も1プランですね。「1プランだけのサブブランド」というのが当初の予定だったことを伺わせます。

NTTは当然政府と近しく、事前にすりあわせが行われていたことは間違いないでしょう。武田総務大臣が当初評価していたサブブランドの値下げに不快感を示したあたりがそのタイミングだったのではないでしょうか。

ドコモでは、さらにギガホ、ギガライトの値下げを12月中に発表する予定です。「超低容量、超低価格を求めるユーザーは必ずいる」(井伊社長)ため、MVNOにこの領域を任せる(というか押し付ける)形で、収益源である大容量、法人向けを維持しつつ、コンテンツやIoTでの収益増で減収をカバーしようというもくろみです。

正直、ほとんどの人は20GB2980円でカバーできます。「無制限2980円」の楽天モバイルへ移行しない人が多いのは、手間を惜しむ考えに加えて、ファミリー割引(家族割)や固定回線セット割のような、継続のメリットもあるからでしょう。そうしたすべての割引がないahamoは、同様に移行する人も限られるはずです。ショップサポートがない、オンラインのみという点にも引っかかる人もいるでしょうし、そうするとまた総務大臣が難癖を付けてきそうです。

まずは、4日の総務大臣の定例会見でどういった評価を下すか。KDDIとソフトバンクに意見する絶好の機会なので、まずは高評価となるのではないでしょうか。その先は、まだ読みづらい面があります。MVNOや他のキャリアの苦境には興味がなさそうな大臣ですが、この先の業界動向には注意が必要でしょう。

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